男女トラブルの問題
婚約破棄されたケーススタディ
ご相談内容
依頼者の女性には、長期間交際、同棲をしていた婚約者の男性がいた。男性が無職の期間は生活費の援助などもしていたが、彼の就職が決まった途端に、理由なく別れを言い渡された。婚約破棄による慰謝料の請求をすることはできるのか。
当事務所の対応
このケースでは、 “婚約が成立していたかどうか”が最大の争点となりました。このケースでは、名前入りのペアリングの購入、男性の家族や友人への紹介、長期間同棲をしていたなどの事情から、婚約が成立していたと判断できましたので、婚約破棄を理由とする慰謝料の支払いを求め、訴訟を提起することとしました。
結果
判決で、双方が婚約関係にあったこと、男性側が理由なく婚約を破棄したことがそれぞれ認められ、慰謝料をもらうことができました。
気をつけること
婚約破棄のケースでは、婚約が成立していたかが争われる場合が多いといえます。男女間でどのようなことがあったのかは、外からではなかなか分かりませんので、口約束だけでなく、結婚式場を予約した、結婚相談所で知り合ったなど、婚約した事実が客観的に分かる証拠は強みになります。そのような証拠があれば、捨てないで、きちんと保管しておきましょう。
DVを受けているケーススタディ
ご相談内容
依頼者の女性は夫から暴力を受けていたことから、避難のため別居している。夫と離婚し、安全な生活をしたいと考えているが、無事に離婚をして、今後、安全な生活を送ることができるのか。
当事務所での対応
DV問題の場合、一番大切なことは、身の安全を確保することです。別居や、シェルターなどの活用を検討し、避難する必要があります。また、接近禁止命令等の申立ても検討すべきです。身の安全が確保されたら、離婚に向けた手続きを進めていきます。
その際、DVがあったことを示す証拠があれば、手続きがスムーズに進みやすいといえます。例えば、これまで病院でDVの怪我の診察を受けていればそれが証拠になります。
また、市役所や警察へ相談に行ったなどの情報があれば、証拠となることもあります。DVの問題は、専門的な対応が必要となることが多いですので、ぜひ弁護士にご相談ください。
モラルハラスメント(モラハラ)を受けているケーススタディ
ご相談内容
夫の態度や言葉が威圧的で、精神的に苦痛を受けているという女性からの依頼。夫の言葉使い自体は丁寧なのだが、内容や声のトーン、態度などが威圧的で、生活を一緒にすることがこれ以上耐えられない。
当事務所での対応
モラルハラスメントがあったというだけでは、離婚事由に当たらないとされてしまう可能性が高いと思われます。そのため、具体的にどのような言動をされたのかを詳しくうかがい、ほかにDVや暴言の有無など、「婚姻を継続し難い重大な事由」などの離婚事由がないか、確認する必要があります。今回のケースでも、お話を詳しくうかがっていくうちに、床に長時間正座させるなど、暴力といえる事実があったことが判明しました。そこで、裁判においては、モラルハラスメントの主張だけでなく、暴力を受けていた事実なども併せて主張しました。